例えば、攻撃がうまくいかないとき改善する方法【岩政大樹の現役目線】
相反するように見えるものが処方箋になる
サッカーを存分にするためにいかに勉強するか
サッカーにいい加減だったわけではありません。僕は根っからの負けず嫌いだったので、どんなに自分に才能がないことを知っても「試合に勝ちたい」「もっとうまくなりたい」と必死でした。
勉強は「好き」というわけではありませんでした。「やらなければいけないもの」という誰とも変わらない感覚だったと思います。「やらなければいけないこと」だから、大好きなサッカーを思う存分やるために、どうすれば効率よく勉強を済ませられるか、いつも工夫していました。
休み時間や自習時間、学校の行き帰りの時間などを利用して最低限のことだけこなしました。丸暗記が嫌いだったので、覚えなくていいものと覚えなくてはいけないものを区別して、できるだけ要領よく勉強できるように考えていました。
今になって思うのですが、両立とは「好きなことを思い切りやること」と「やらなければいけないことをしっかりとやること」なのだと思います。そのどちらも一生懸命取り組む習慣をつけられたことは、両立を目指して過ごした思春期の一番の財産だなと思っています。
また、先にふれたように、数学とサッカーはそれぞれに良い作用をもたらしてくれました。
論理的な考え方をすることはサッカーを考え、語る上での、僕の一つの武器となりました。サッカーに取り組む姿勢は、数学の難問に向き合ったときの我慢強さに繋がりました。
今でもそうです。僕は今年からサッカー選手だけでなく、コーチや解説、執筆活動などを行なっています。僕はサッカーをとおして確立してきた自分の生き方で新しい仕事に向かい、新しい仕事をとおして得られた新たな発見をサッカーに活かしています。